生活環境

以前は沖縄県が長寿であるということで有名でしたが、現在は急落しています。海に囲まれており、新鮮な魚をたくさん食べていたので健康だったはずなのですが、生活環境が変わり、過去の常識は覆されつつあります。
沖縄県は、1970年代から30年近くも平均寿命の首位を守り続けていたのですが、現在では女性は3位、男性に関しては30位(2013年時点)となっています。それには、ファーストフードなど食の欧米化が主な原因として挙げられていますが、一方で海洋汚染も、その一因となっている可能性が考えられます。
さて長野県ですが、ファーストフード店、コンビニも非常に少ないのです。それは需要があまりないからです。高山村などは、標高が一番低い場所にコンビニが1軒あるだけで、他にあるのは蕎麦屋さんです。野菜や果物は自給自足しているので、必要なものがあればたまに街に買い出しに行けば済むのです。食の環境と言う点でも長野県は有利ということでしょう。
もうひとつの生活環境もあります。それは「心」の状態です。長寿の秘訣として欠かせないのが「生きがい」です。白澤医師も「生きがいがあるかないかで寿命に大きく影響する」と言っています。長野県には、それを示す要素があります。
長野と平均寿命が最下位の青森県を比較します。青森の人には厳しい結果で申し訳ありません。注目すべきは、高齢者の就業率、公民館数、博物館数、ボランティア参加率、そして旅行や行楽に行く人の割合です。長野県では全部が10位以内に入っているのです。
毎日変化のある生活をして、感動やときめきがあることで脳が若返ります。生きがいこそが意欲、好奇心の源になり、精神的にも明るくなっていきます。特に高齢者の場合は、日々何かすることがあるという状況が重要で、いつまでも健康でいられる秘訣にもなるのです。